
東紀州ごちゃまぜCafe
ごちゃまぜカフェとは
10月21日、三重県紀北町で開催された「東紀州ごちゃまぜCafe」に参加しました。
このイベントは、世代や立場、職業をこえて地域の人たちが集い、想いを語り合う“交流の場”。
主催は三重県紀北地域活性化局、運営はNPOおわせ暮らしサポートセンターです。
カフェのようにリラックスした空気の中で、登壇者と参加者が自由に話し合えるのが特徴。
地域づくり、農業、福祉、教育など多様な分野の人が集まり、まさに“ごちゃまぜ”な空間でした。
今回はオンラインで参加しましたが、画面越しにも伝わるあたたかさと熱意が印象的でした。
この「ゆるやかにつながる場」こそが、地域の活力を生み出す原点なのかもしれません。
山口浩一郎さんの挑戦 〜観光を地域経済の力に〜
最初の登壇者は、昨年度プレゼンターの山口浩一郎さん(株式会社MIYAMA代表)。
「観光を地域経済の活性化につなげたい」という想いを胸に、紀北町でインバウンド観光の仕組みづくりを進めています。
もともと銀行員だった山口さんは、地元での恩返しをきっかけに起業。
外国人観光客向けの体験プランの開発や、宿泊・交通などの地域課題を自治体と一緒に整理するなど、地道な活動を続けています。
「一人でやるんじゃなく、仲間をつくって続けることが大事」という言葉には、
地域で挑戦を続ける人のリアルな想いが込められていました。
森農人(もりのうひと) 〜農業をエンタメに変える〜
今年のプレゼンターは、紀北町の地域おこし協力隊として活動する「森農人(もりのうひと)」の
坂入亮兵さんと東谷和秀さん。
二人は休耕田を再生し、米づくりや郷土料理「くき漬け」などを通して、
地域の文化を未来へつなげる活動をしています。
合言葉は「農業はエンタメだ!」。
耕作放棄地をただ耕すだけではなく、そこに“人が関わる楽しさ”を生み出すことを目指しています。
坂入さんは北海道での農業経験を、東谷さんは設計士としての空間づくりの知識を活かし、
「人が集い、笑顔が生まれる畑」をデザインしています。
ごちゃまぜから生まれる新しい発想
後半のワークショップでは、参加者が地域資源と課題を掛け合わせ、
新しいアイデアを考える“ごちゃまぜトーク”が行われました。
出てきた案はどれもユニークで、地域の魅力を生かしたものばかり。
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赤羽川沿いでのバーベキュー場づくり
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昆虫食やシダ植物を使った新商品開発
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eスポーツ×農業による若者向けファーミング体験 など
世代も立場も異なる人たちの意見が交わることで、思いがけない発想が次々と生まれました。
まさに“ごちゃまぜ”だからこそ見える景色があり、地域づくりのヒントがそこにあると感じました。
画面越しに感じた「交わる力」
Zoomでの参加ながら、会場のあたたかさとエネルギーがしっかり伝わってきました。
誰かの発言に「いいね!」と反応が返り、拍手が起こる。
そんな空気に、地域の未来をつくる“共感の力”を感じました。
異なる立場の人が混ざり合うことで、地域の可能性は広がる。
それは、私が取り組む『農地LINK』の考え方にもつながります。
農地の課題も、人の想いも、実はつながっている。
森農人さんの活動を通して、“場をつくることの意味”を改めて実感しました。
これからの広がりに向けて
次回の「ごちゃまぜカフェ」は、12月20日(土)シェアスペース土井見世で開催予定です。
津市からは少し距離がありますが、こうした地域の取り組みを知ることで、
自分たちのまちづくりのヒントにもなります。
農地LINKとしても、地域の“交わる場所”を広げていけたらと思います。
ごちゃまぜカフェ紀北を通して、「混ざり合うことの力」を感じました。
違う立場や考え方が集まることで、そこに必ず新しい発想と希望が生まれる。
その温かい連鎖を、これからも津市や三重県全体へ広げていきたいと思います。